実験の考察

染めについて学ぶ

染まる仕組みについて勉強、備忘録

染色とは、色素が繊維に吸着され、固定されること。

水(+Hと-OHが水素結合)の中には色素の分子が入っている。当然水よりも大きい。

色素の分子構造のうち、水に溶ける性質(アミノ基-NH2、水酸基-OH、スルホン基-SO3H)が多いほど水に溶けやすい。(親水性)

草木染めの染料は常温で水に溶けているので親水性の状態であり、顔料などは水に溶けにくいので放置すると色素が沈殿する。

ただしクロロフィル、リコピン、カロチンなどは疎水性の色素であるので通常の手順では色素が抽出されない。

水の分子と色素の間に水素結合が生まれた状態が溶解。

ここに塩(+NA)などを加えると、水の-OHがひきつけられ、色素に対する水素結合がいくつか失われる。これが塩析。

媒染とは、親水性分子の染料分子を繊維中で疎水性にすること。

水中で疎水性にすると凝集が生じる。

一般に大きな構造ほど多くの親水基を持つ。ここに中性塩を入れると、染料の疎水性が増す。

この大きな集合体はより繊維との結合が増す。ただし大きすぎると逆効果。

なぜなら染料が入る繊維状の空間(非結晶領域)にたどり着くまでにトンネルのような細孔があるので、トンネルの大きさ以上の塊は入らない。

染液を高温にすることで、トンネルを早く通り抜けられる。ただし出ていくのも早い。

それを止めるのが媒染。

主に金属イオン(ミョウバン、塩、銅など)が-OHと結合して錯体になる。配位結合という。

染料と繊維分子との結合は分子間ファンデルワールス力、水素結合、イオン結合、共有結合がある。後者に行くほど結びつきが強い。

アルカリの作用は染料ミセルのマイナス電荷を高め反芻させる。つまりアルカリ度数が高い溶液は凝集より溶解が進む。

アントシアニジンの一種、シアニジンはPHによって分子構造が変わる。

OH基が多いほど親水性が高い、2重結合が多いほど不安定。

つまり酸性状態では色素は安定しているが親水性

アルカリ状態では色素は不安定だが疎水性

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